高山市・飛騨市にお住まいの皆さん、雨漏りに強い『屋根の森』です。
先日、現地調査依頼があったのですが現場に着いてビックリ。
屋根が急勾配過ぎて危なくて上がれないような現場でした。
屋根工事のプロですが、さすがに足場なしでは急勾配屋根はムリですね。
っということで、今回は屋根勾配について。
屋根勾配とは
屋根勾配(やねこうばい)とは屋根につける傾きのこと。
陸屋根(りくやね・ろくやね)と呼ばれる屋根が
フラットになっている形状もありますが、屋根には基本的に角度がついています。
よく見ると家ごとに屋根の角度が違っていたりします。
建築用語で○寸勾配と表現するのですが、それはこの絵のように求めます。

10寸水平方向に進んだ際に何寸垂直方向に上がっているか。
寸が分かりにくければmで考えてもらえばオッケーです。
○寸勾配の数字が大きくなるほど急勾配ってことになります。
一般的な屋根勾配は4〜5寸勾配が多いと思います。
屋根勾配で修理金額に差が出る?
屋根勾配によって屋根修理に掛かる費用が変わってきてしまうことがあります。
簡単に言うと、屋根勾配が急すぎて人が立って作業できないような場合は
別途足場代が追加で必要になります。
具体的に言うと6寸勾配以上の場合は外壁の側面だけでなく、
屋根上に屋根足場と呼ばれるものが必要になります。

6寸勾配の屋根の角度は約31度ほどになります。
6寸以上の勾配となると足元が滑ってしまったり、
まともに立っているのも大変なくらいです。
作業する際にも屋根足場に身体を預けながらじゃないとできない場合もあります。
移動する際に屋根足場を掴んでジャングルジムのように移動する必要があります。
屋根上での作業性も悪くなるため、工事費もさらに
プラスになってしまうのでご注意くださいませ。
屋根材ごとの勾配
各屋根材ごとに最低勾配というのが設定されています。
角度が緩い緩勾配になると水捌けが悪くなり
雨漏りのリスクが高くなるのは想像がつくかと思います。
金属屋根ですと立平葺きですと0.5寸勾配から使用できるものもあります。
住宅用化粧スレート(カラーベスト)は2.5寸勾配から、
アスファルトシングルも2.5寸勾配から。
瓦は一般的には4寸勾配からですが、緩勾配対応瓦で
2.5寸勾配から対応できるものもあるようです。
屋根材ごとというよりも商品ごとに対応勾配が違うという感じですね。
最低勾配に合わせていくというよりも、長期間住むための住宅ですから
ギリギリのラインを攻めるよりも一般的な4〜5寸勾配の屋根にしておくのがベターだと思います。
逆に勾配が急になっていく分には水捌けはよくなるのですが・・・
6寸勾配以上の場合は屋根足場が必要なことだけ覚えておいていただけたらなと思います。
なにごとも程々が大事ですね。
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