【屋根の形状】メジャーな種類と地域に合った種類の選び方
- 屋根・瓦の豆知識
高山市・飛騨市にお住まいの皆さん、雨漏りに強い『屋根の森』です。
実は屋根の形状や、地域、そして勾配などによってメンテナンスが変わってくることはご存じですか?
今回はメジャーや屋根の種類の紹介と、メンテナンスにおける注意点や、新築時に知っておくと損しないポイントをわかりやすく解説していきます。
屋根の形状はバリエーションが非常に多い
日本の住宅の屋根は、屋根材、そして屋根の形状までバリエーションが多いです。
また、気候によっても実は屋根の勾配(傾斜角度のこと)が変わってきたりします。
まずは、一般的に採用されることが多い屋根の種類をみていきましょう。
メジャーな形状(各形状の概要と特徴説明)
1. 寄棟
寄棟は4方向に勾配のついた屋根面があり、棟(屋根の頂点)がいずれかの方向に長くなっている点が特徴です。
2. 切妻
切妻屋根は、2方向に屋根面がある形状をしています。
日本では最も多く採用される屋根形状となっており、和風~洋風まで様々なスタイルの家にマッチします。
3. 片流れ
片流れは、屋根が一面いずれかの方向に勾配が付いている屋根のことを指します。
屋根を大きく見せることができたり、太陽光発電を多く載せやすい屋根です。
4. 陸屋根
陸屋根は、「りくやね」もしくは「ろくやね」と呼び、平らな屋根のことを指します。
実際には屋根面は緩やかな勾配をつけて、雨水が流れやすいように工夫されています。
陸屋根は他の勾配がある屋根に比べて、雨漏りがしやすい特徴があり、スタイリッシュなデザインと引き換えにメンテナンスに注意が必要です。
屋根の形状を決める際の注意点
ここで、各屋根形状に共通した注意点をお伝えします。
1. 極端な勾配は避ける方が良い(豪雪地帯など事情がある場合を除く)
まず、極端に勾配がきつい屋根は避けましょう。
なお、勾配を表す単位として「寸」という表記が使われます。
寸は水平方向の寸法を10と置いたときに、どのくらい屋根が立ち上がっているかを表す単位で、数字が大きくなるほど勾配がきつく、角度が付いた屋根となります。
勾配が緩いと雨漏りリスクが高くなる一方、急勾配だと塗装や屋根材の貼り替えの際、上がって作業がしにくいため、メンテナンスコストが上がります。
急勾配の屋根は、雨漏りリスクが下がったり、雪かきの手間が減るメリットはありますが、一般地では3.5寸~4寸が多いです。
2. 形状によって葺けない屋根材がある
寄棟だと立平葺きが出来ないなど、実は屋根形状と組み合わせることができる屋根材は全て自由というわけではありません。
新築時において、屋根の形状は外観などを大きく左右するポイントです。
外観やデザインなどにこだわりたい方で、屋根材もメンテナンス性が高いタイプを選びたい、という方は屋根の形状から考えていきましょう。
お住まいの地域の気候条件に合わせて形状を選びましょう
特に雪国、豪雪地帯の場合、屋根の形状や勾配は雪かきに大きな影響があります。
積雪の多さによって屋根の形状が異なりますが、一般的には勾配が低い屋根は向いていません。
理由は、積雪が多く家に荷重がかかることが理由で、豪雪地帯では急勾配の屋根が比較的多いです。
ただ、建物の構造によっては、雪下ろしがしやすい陸屋根をあえて採用する場合もあり、積雪の多さと建物の躯体の種類も、屋根形状が異なってきます。